地域を盛り上げたい方へ

多くの地域にとって、森林は身近にある豊富で有用な資源です。

この森林資源をエネルギーとして活用できれば、森林整備による環境保全、雇用の創出など、
地域全体へ多くの恩恵がもたらされます。

こんな方に読んでいただくことを想定しています
・お住まいの地域をもっと盛り上げたい方
・地域づくりを行う地方公共団体の担当者
・地域資源やエネルギー利用による地域活性化に興味のある方

森林資源は身近にある豊富で有用な資源

木質バイオマス熱利用は、木質バイオマス燃料を燃焼させた際に発生する温水や蒸気(熱エネルギー)を、施設の暖房や給湯等に利用するエネルギー利用方法です。

木質バイオマス燃料としては、木材を加工した「チップ」、「ペレット」、「薪」が主に利用されています。これらの木質バイオマス燃料は、化石燃料のように海外から輸入することもできますが、地域内で生産・利用することで、エネルギーを地産地消できるところに大きな魅力があります。

国土面積の約3分の2が森林である我が国にとって、森林資源は身近にある豊富な資源です。また、森林の4割は人工林です。

林野庁「森林・林業・木材産業の現状と課題」より

人工林は人が木を植えた森林であり、手入れをして育て、伐採して収穫し、また木を植える、というサイクルで適切に循環させる必要があります。

木は、苗木で植えてからだいたい50年以上育てることで収穫時期を迎えます。2022年3月末現在、人工林の約6割が50年生を超えており、国内の人工林の多くが利用期にあります。

林野庁「森林・林業・木材産業の現状と課題」、「令和5年度 森林・林業白書」より

木質バイオマス熱利用によってこれらの森林資源を活用できれば、木質バイオマスボイラーを導入する施設にとどまらず、地域全体へ様々なメリットがもたらされます。

具体的には、
・森林整備や木質バイオマス燃料の生産・加工による雇用の創出
・林業・木材産業の振興、雇用の創出、新たな施設の設置による地域経済の活性化
・間伐や主伐再造林等の森林整備による人工林の健全化
・人工林の健全化による森林の多面的機能の発揮
・化石燃料ではなく木質バイオマス燃料を使うことによる温室効果ガスの排出削減
・熱需要のピークとなる冬場の暖房負荷を減らすことによる電力・再エネ関係の設備コスト削減
・災害時の停電対策
などが挙げられます。

このような木質バイオマスの自家消費や地域内循環による地域のレジリエンス強化は注目を集めており、国等による補助制度も多くあります。

また、木質バイオマスは再生可能エネルギーの一つです。
熱利用は発電利用と比べるとエネルギー効率が高く、かつ小規模で始めることができるので、脱酸素・カーボンニュートラルを目指すための手段の一つとして取り組みやすいと言えるでしょう。

面的利用を進めることで、より地域活性化に貢献

地域活性化の観点から考えると、地域内で面的に木質バイオマスを利用する観点がより重要になります。面的利用とは、一か所で木質バイオマスボイラーを単独導入・利用するのではなく、複数の施設で複合的に広く木質バイオマスを利用することです。

例えば、庁舎や学校、病院などの公共施設を中心に、周辺の温浴施設、福祉施設、農業ハウス等に導入するなど、一つ一つの施設では小規模な利用であっても、導入施設数を増やすことができれば、利用量を増やすことができます。

地域内で一定規模の需要が生まれると、供給側の運営も安定します。大量生産が可能になり、生産コストを削減できますし、単独導入と比べるとイニシャルコスト・ランニングコストどちらも抑えることができます。

地域での環境メリットや経済メリットもより大きくなります。

一般社団法人日本木質バイオマスエネルギー協会「地域で広げる木質バイオマスエネルギー」より

エネルギーの地産地消による地域活性化を目指して

木質バイオマス熱利用に取り組むためには、まずは地域にある熱需要を把握し、面的な広がりが描けるかを確認することが重要です。そして、燃料供給事業者や機器設置事業者、維持管理事業者の協力を得て、熱利用に向けた体制を整える必要があります。

情報プラットフォームでは、その具体的な検討手順や事業実行の流れ、地域での面的導入の事例、熱利用の計画や設備導入の際に利用可能な補助制度などの情報を掲載しています。

実践サポートプラットフォームでは、木質バイオマス熱利用に取り組むにあたって生じた課題や問題を専門家に相談し、適切に事業を進めるためのサポートを、交流プラットフォームでは現地見学会や勉強会など、木質バイオマス熱利用に取り組む仲間と出会い、意見交換できる場を提供しております。

皆様の取組にWOOD BIOをお役立てください。

参考資料のご案内

木質バイオマス熱利用導入構想作成の手引き

自治体の主導により、熱利用体制を整え、地域の木質バイオマス熱利用導入構想を作成するための手順を整理したガイドブックです。
主な読者として自治体担当者を想定しています。

地域で広げる木質バイオマスエネルギー

木質バイオマスの熱利用を地域で広げるためのガイドブックです。
川上、川中、川下、自治体担当者、木質バイオマスが初めての方など、木質バイオマスエネルギー利用に関わる多様な関係者向けの内容になっています。